夏野の驚異の部屋

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奇人・変人・大天才! 個性の塊 サルバドール・ダリについて 

どうも皆さんこんにちは。

紹介する人は意識せずとも、ついつい有名な人ばかりになってしまいますね(^_^;)

篠虫です。

 

 

今回は、シュルレアリスムの巨匠サルバドール・ダリについてまとめました!

 

長めの記事ですが、どうぞおつきあいください(~_~;)

 

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ダリ(61才)とペットのオセロット 1965年撮影

 

 

 

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 サルバドール・ダリは1904年5月11日生まれのスペインの画家です。

 

生前から人気が高く、また数々の「奇行」から世界的にとても有名な人物でした。

 

 

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ダリ35才(1939年11月29日)  カール・ヴァン・ヴェクテン撮影

 

彼はシュルレアリスム(超現実主義)”の代表的な画家として知られています。

 

シュルレアリスムとは

芸術運動のシュルレアリスムでは、その多くが現実を無視したかのような世界を絵画や文学で描き、まるで夢の中を覘いているような独特の非現実感は見る者に混乱、不可思議さをもたらす。~中略~

シュルレアリスムは、思想的にはジークムント・フロイト精神分析の強い影響下に、視覚的にはジョルジョ・デ・キリコ形而上絵画作品の影響下にあり、個人の意識よりも、無意識や集団の意識、夢、偶然などを重視した。このことは、シュルレアリスムで取られるオートマティスム(自動筆記)デペイズマンコラージュなど偶然性を利用し主観を排除した技法や手法と、深い関係にあると考えられることが多い。

シュルレアリスム - Wikipedia

 

 

と言葉で聞いてもいまいちピンと来ない説明ですが、一言で言うならば「夢の世界」のように不思議な作品の芸術形態です。

 

上の文章内だとデペイズマンという技法がダリの作品にも取り入れられていると思います。

 

意外な組み合わせをおこなうことによって、受け手を驚かせ、途方にくれさせる(dépayser)というものである。

デペイズマン - Wikipedia

 

シュルレアリスムの画風は大きく二つに分けられ、ダリは不条理な世界、事物のありえない組み合わせなどを写実的に描いた画家たちに分類されました。

夢や無意識下でしか起こりえない奇妙な世界が描かれたが、彼らの絵の中に出てくる人物や風景はあくまで具象的でした。

 

 

ダリ本人は自信の技法を偏執狂的批判的方法 (Paranoiac Critic)と呼び、古典的な写実的描法を用いながら、多重イメージなどを駆使して夢のような風景画を描きました。

 

 

また意外かも知れませんが、ダリはヨハネス・フェルメール

最も尊敬する画家と称し、「アトリエで仕事をするフェルメールを10分でも観察できるなら、この右腕を切り落としてもいいと言ったほどでした。

 

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ヨハネス・フェルメール『真珠の耳飾りの女』 1665年? カンヴァスに油彩 44.5cm×39cm マウリッツハイス美術館



 

 

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やはり変わった人物なのか?

 

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ダリ(中央)とジョン・レノン(左から2番目)、オノ・ヨーコ夫妻 ニューヨークにて(1969年)

 

冒頭でも触れたように、周囲にはかなりの「変人」として認知されていて多くのエピソードが残されています。

 

  • 講演会で潜水服を着て登壇したはいいが、酸素供給が上手くいかずに死にかけたことがある(1936年、ロンドン)

  • 象に乗って凱旋門を訪れる。

  • 「リーゼントヘア」と称してフランスパンを頭に括りつけて取材陣の前に登場する

  • パブロ・ピカソら同時代の芸術家たちからも大きな反感を買っていたスペインの独裁者フランシスコ・フランコを公然と支持する。

  • 口ひげの形をどうやって維持しているのかと質問された際に「これは水あめで固めているのだよ」と答えた。

  • ペットとして「Babou」という名前のオセロットを飼っていたことがある(1番目の写真)。またアリクイを飼っていたこともある。

 

様々な話がある一方で、知人や友人達からの証言から根っからの奇人ではなかったと言われています。それどころか本当の親友の前では非常に繊細で気遣いの利く良い人物だったようです。

また最も愛した妻のガラが1982年に亡くなったとき、「自分の人生の舵を失った」と激しく落ち込み、引きこもってしまいました。そして翌年の5月以降、死ぬまでの数年間作品を創ることをやめたほどでした。

 

 

つまり、ある種パフォーマンスじみた多々の発言・行動は、彼が身につけていた現実という外部に対する防御壁のような物であり、それらだけがダリの全てではないと言うことは忘れてはいけません

 

 

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ダリ68才 (1972年)

 

 

 

 

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作品紹介

 

ダリと言えば絵画が最も有名で作品数も多いですが、彫刻など立体作品や映像、デザインなど多様な作品を制作しています。

 

 

ここではそれらの一部を掲載していきます。

 

ダリの創りだした、不可思議な夢の世界を少しでも垣間見てもらえればと思います!

 

 

 

絵画

 

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『記憶の固執』カンバス、油絵 24.1cm×33.0cm 1931年 ニューヨーク近代美術館(MoMA)

www.musey.net

 

 

 

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『記憶の固執の崩壊』キャンバス、油彩 25.4cm×33cm 1954年 フロリダ・ダリ美術館蔵

原題は「記憶の固執の崩壊が始まっている高度に着色された魚の目の染色体

【作品解説】サルバドール・ダリ「記憶の固執の崩壊」 - Artpedia / わかる、近代美術と現代美術



 

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ポルト・リガトの聖母』油彩、画布 275.3cm×209.8cm 1950年 福岡市美術館


 

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『奇妙なものたち』 板に油彩、コラージュ 40.5×50.0 cm 1935年頃 ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵

 

 

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『ミレーの≪晩鐘≫の古代学的回想』油彩 1933-35年頃

この作品は、ミレー作『晩鐘』(下図参照)を元に作られた作品です。

構図が似ていますが、ダリ作では畑ではなく砂浜のような場所に人型の大きなオブジェが立っており、手前にはそれを指さす親子の姿も見えます。

 

www.musey.net

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ジャン=フランソワ・ミレー『晩鐘』キャンバス、油彩 55.5cm×66cm 1857-59年 オルセー美術館

 

 

 

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『皿のない皿の上の卵』油彩 1932年 60cm×42cm ダリ劇場美術館蔵

 

www.musey.net

 

 

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『茹でた隠元豆のある柔らかい構造(内乱の予感)』油彩 100cm×99cm 1936年 フィラデルフィア美術館蔵


www.musey.net

 

 

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『目覚めの直前、柘榴のまわりを一匹の蜜蜂が飛んで生じた夢』油彩板絵 51cm×40.5cm 1944年 ティッセン=ボルネミッサ美術館蔵

 

www.musey.net

 

 

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『ダリ自身の光と影を含んだ、マルガリータ王女を描くベラスケスの絵』油彩 154cm×92cm 1958年 プラド美術館

 

www.musey.net



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『素早く動いている静物』キャンバス、油彩 125cm×160cm 1956年 ダリ美術館蔵

 

www.musey.net

 

 

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『不可解な小道』油彩 190cm×94cm 1981年 演劇美術館蔵

《不可解な小道》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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『象』キャンバス、油彩 1948年 個人蔵

《象》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]



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ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌』キャンバス、油彩 66.5cm×86.5cm 1945年 国立ソフィア王妃芸術センター蔵

《ウラニウムと原子による憂鬱な牧歌》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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『聖アントニウスの誘惑』キャンバス、油彩 119.5cm×89.7cm 1946年 ベルギー王立美術館蔵

《聖アントニウスの誘惑》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]


 

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ラファエロの聖母の最高速度』キャンバス、油彩 81cm×66cm 1954年 国立ソフィア王妃芸術センター蔵

《ラファエロの聖母の最高速度》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

 

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『燃えるキリン』キャンバス、油彩 35cm×27cm 1937年 バーゼル市立美術館蔵

【作品解説】サルバドール・ダリ「燃えるキリン」 - Artpedia / わかる、近代美術と現代美術

 

 

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『戦争の顔』キャンバス、油彩 100cm×79cm 1940年 ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館蔵

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『戦争の顔』を制作中のダリ (1940年頃)

《戦争の顔》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]



 

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『ナルシスの変貌』キャンバス、油彩 51.2cm×78.1cm 1937年 テート・モダン蔵

《ナルシスの変貌》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]



 

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『海辺に出現した顔と果物鉢の幻影』キャンバス、油彩 114.8cm×143.8cm 1938年 ワズワース・アテネウム美術館蔵

《海辺に出現した顔と果物鉢の幻影》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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『最後の晩餐』キャンバス、油彩 267cm×167cm 1955年 ナショナル・ギャラリー蔵

 《最後の晩餐》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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テトゥアンの大会戦』キャンバス、油彩 304cm×396cm 1962年 諸橋近代美術館蔵

《テトゥアンの大会戦》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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『マグロ漁』キャンバス、油彩 304cm×404cm 1966-67年 ポール・リカール財団蔵

《マグロ漁》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]



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『謎めいた要素のある風景』板、油彩 72.8cm×59.5cm 1934年 ガラ=サルバドール・ダリ財団蔵

 《謎めいた要素のある風景》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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ピカソの肖像』キャンバス、油彩 64.1cm×54.6cm 1947年 ダリ劇場美術館蔵

《ピカソの肖像》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]

 

 

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『ダリの太陽』メゾナイト、油彩 101cm×75.7cm 1965年 岡崎市美術博物館

《ダリの太陽》サルバドール・ダリ|MUSEY[ミュージー]



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『死の頭部の中のバレリーナ』キャンバス、油彩 1939年 所蔵不明

 

 

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『地質的運命』板、油彩 1933年  

 

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水仙の変態』キャンバス、油彩 51.1cm×78.1cm 1937年 テート・モダン蔵

 

 

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『性的欲望のスペクトル』キャンバス、油彩 1934年

 

 

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『粒子のマドンナ』キャンバス、油彩 1952年 

 

 

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ドンキホーテ』キャンバス、油彩他

 

 

 

 

映像

 『アンダルシアの犬』1929年公開 ルイス・ブニュエル共同制作のサイレント映画

冒頭グロ注意 (下のリンクからYoutubeで直接ご覧ください)

 

www.youtube.com

 

【作品解説】ダリとブニュエルの共作「アンダルシアの犬」 - Artpedia / わかる、近代美術と現代美術



 

 

彫刻・立体作品

 

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ニュートンへの敬意』 1985年 シンガポールUOBプラザ

 

 

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『時間のプロフィール』 1984年 ポーランド,ヴロツワフ,スカイタワーメインエントランス前



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『窓の中のガラ』 1933年 スペイン,マルベーリャ

 

 

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『ロブスター電話』 黒電話、石膏 17.8cmx33cmx17.8cm 1936年 テート・モダン蔵

【作品解説】サルバドール・ダリ「ロブスター電話」 - Artpedia / わかる、近代美術と現代美術



 

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『回顧的女性胸像』 ブロンズ像 73.9cmx69.2cmx32cm 1932年 ニューヨーク近代美術館、諸橋近代美術館蔵

この作品もミレーの『晩鐘』から着想を得ている(フランスパンの上に立つ男女がそれ)

【作品解説】サルバドール・ダリ「回顧的女性胸像」 - Artpedia / わかる、近代美術と現代美術

 

 

 

 

デザイン 

 

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ダリデザイン カトラリーセット(食卓用のナイフ・フォークなどのセット) 素材:サファイア、銀金箔、ルビー、シルバー

 https://plginrt-project.com/adb/?p=44054



 

 

 

 

 参考・引用サイト

www.artpedia.jp

 

www.musey.net

 

 

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さて、いかがだったでしょうか?

 

アート記事を書くとき、一番大変なのは作品の画像を集めてその情報をなるべく多く集めるのが難しくて…

ネットに挙げられた情報は不完全なものが多くて、ピースを寄せ集めるのに苦労します(;´Д`)

 

ダリは過去最高に見つけられる作品数がダントツに多かったので、本当は全て載せたいくらいでした・・・(^_^;)

 

 

 

 最後まで見ていただきありがとうございました!

 

それではまた!

(。・_・)ノ

 

 

 

 

ダリ全画集 (タッシェン・ミディアートシリーズ)

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もっと知りたいサルバドール・ダリ (生涯と作品)

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